スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【黒翼の使徒 イドラ・ダールベルク】バックストーリー

Screenshot_2015-04-06-16-10-02-1.png


スポンサーサイト

イドラ・ダールベルグは渇望していた。
かつて神界を構成した7異界を飛び回り、争いを収めてきた。
天使を率いて、戦ったこともある。

己の剣と仲間を信じ、平和と安寧を求めていた。
だが、それは過去のことだ。

剣に付着した血を振り払い、彼女は小さく息を吐いた。
周囲にはかつて国と呼ばれたものの残骸が広がっている。
人も人ならざるものも、既にここにはない。

「まだだ……まだ足りない……」
彼女は、神界の崩壊によって居場所をなくし、
ある異界に辿り着いたいまも、歩みを止められずにいる。

ひとり、またひとりと仲間を失った。
心にも体にも、多くの傷を負った。
守れなかった人、守れなかった世界の亡霊が、
いまもイドラの背後で嘆いている。

「足りない」「足りない」「足りない」
彼女が求めるのは、力だ。

己の力が足りないがゆえ、数えきれないほどのものを死なせてしまった。
遠い昔、夢を語り合った異界の神や天使は、
いまの彼女を見て何を思うだろう。


——これは彼女への呪いだ。


だから倒れられず、足も止められない。
争いのない世界を夢見た彼女はいつしか力を欲し、
武力によって制圧することしかできなくなっていた。

暴虐と蹂躙によって相対するあらゆるものを抑えつけてきた。
いまやイドラこそが力そのものだった。
平和な世になればいい——あの思いは、既に遠く色褪せている。

(助けて……)
枯れ果ててしまいそうなほど弱々しい声がする。

「誰……? 誰かいるの?」
イドラは慌ててあたりを見回した。
何もない。誰もいない。

(助けて……)
だが耳朶を打つ声、頭に焼き付く声はやむことがない。

「やめろ……ッ! 聞きたくないッ!!」
かぶりを振り、大剣をふるって残骸を蹴散らす。
か細いひとつの声が、徐々に増え、百になり、千になり……。
耳を塞いでも叫んでも消えることのない巨大な怨嗟となっていた。

「……まだ足りないのか」
イドラは呟く。

誰も満たされていない。
過去、イドラが抱いた夢もまだ叶っていない。
争いが続く限り、彼女は進まなければならない。
このままでは、誰一人として、イドラを許してはくれない。

己が力で人も世も喰らい尽くせば、いずれ悲鳴も慟哭も聞こえなくなるだろう。
いまはせめて泣き叫べばいい。
亡霊となり我が内を彷徨うがいい。
死んでもなお苦しみに喘ぐがいい。

「——これは、私からの呪いだ」
彼女は身の内を這いまわる意識に向け、不敵に笑った。
だが、その声が止んだ時、彼女は初めて知ることになるだろう。

争いも、人も、国も、世界も……かつて自身が愛したものが、
何一つ残されていないことに。
関連記事


ランキングに参加しています。
1日1回クリックして貰えるとモチベーションが上がります。

人気ブログランキングへ

黒猫ウィズアンテナ猫ウィズあんてなに参加しています。

テーマ:魔法使いと黒猫のウィズ - ジャンル:ゲーム

コメントの投稿

非公開コメント

スポンサーサイト


☆当ブログについて☆

【開催中のイベント】
※イベントのバナーをクリックすると
 まとめページに飛びます


160429ブレイダーバナー



【その他のイベント関連記事】 イベント攻略
150407イベント毎の関連記事まとめ
バックストーリーアイコン

【クエスト攻略】 160303ヴェルタ攻略
アユタラ攻略
オゥランディ攻略
150511土曜の変幻竜覇級

【初心者向け記事など】 初心者QAアイコン
黒ウィズ用語集
160203声優一覧

記事検索はこちらから
人気記事ランキング
最新記事
カテゴリ



最新コメント
リンク
月別アーカイブ
プロフィール

コー

Author:コー
2014年1月15日に黒ウィズデビュー
ゲームは無課金ですが、
カフェやグッズには時々課金します。

黒ウィズID:Q5UQ9PZC
Twitter:@komugi5659

RSSリンクの表示



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。