【AbCd-Ξ:《死の永夢 テネブル》】バックストーリー

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冷たく暗く厚い、狭小で閉塞的な柩にテネブルは封じられた――。

テネブルはその異界に生まれ堕ちて以来、
あらゆる生命を葬り、その魂を喰らってきた。
生を死へ、希望を絶望へと変換し、己の糧として内包してきた。

彼は圧倒的な力を以て、その異界における支配構造の頂点にあった。

もっとも、その世を統べる意志などテネブルには毛頭なかった。
眼前の生あるものを葬り去る事のみが彼の存在理由であり、
そこに善や悪といった概念の介入する余地はなかった。

それは捕食者と被食者という関係ですらなかった。
そこにあるのはただ、一方的な生命の搾取だった。

彼はその異界における恐怖の象徴であり、闇の象徴であり、
死の概念そのものであった。

人々は彼を怖れ、畏れ、やがて崇めた。


いくつかの星が誕生し、それがやがて消滅し、
その残滓が集まって渦を巻き、新たな星として誕生する
――それほどの永い間、テネブルはその異界に「死」としてあり続けた。

しかし、あらゆる事象に終末は訪れる。
誕生は終末へ向かう始点に過ぎない。
圧倒的な力を以て異界の頂点に君臨し続けたテネブルとて、その理の掌中にある。
彼に終末をもたらしたのは、見るからに堅牢な、不吉な柩を曳く大魔道士だった。

テネブルにとってそれは初めて出会う、死を恐れない存在だった。
そして長い長い戦いの末、その大魔道士はテネブルを柩に封じ、
遥かなる死の漂着地へと流した。

かくしてテネブルは、自ら「死」を味わう事となった。
冷たく、暗く、狭小で閉鎖的な柩の中で、彼は初めて死、という概念を理解した。
彼はそれまで、生という概念すら認識したことがなかったのだ。


生キタイ――。


流れ着いた異界の果てで、ただの骸と成り果てたその姿で、
彼はなお一層強く、そう思った。

そしてその意志の力が、重く分厚い柩の蓋を、
ゆっくりと、微かに――押し上げた。
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